古美術品の鑑定評価について
相続税
2022.10.24
先日、相続税の財産調査のため、お客様のご自宅、会社そして倉庫にお伺いし、かなりの数の古美術品があることが判明し、古美術専門の鑑定士さんに鑑定評価をお願いしました。
国税時代、税務調査で幾度となく古美術品にご対面する機会はありましたが、なんせ古美術品についてはズブの素人。なのでいつも国税局の資産課税課評価官室に丸投げして評価していました。
古美術評価は、その保存状態、箱等の付属物の有無、年代(古ければ古いほどいいそうです)、そして作者の人気のあるなしなどで評価額が決まるそうです。つまり、購入時の価格と評価時の価格とでは、全く異なる価格になるということです。鑑定士さんから、箱があるかないかで価格が倍以上変わることもあるとの話もありました。
先々月、顧問先の社長のお誘いで大分県湯布院にある骨董品屋さんに同行させていただきました。山のふもとの小さな町にあるそのお店には、貴重な古美術品が所狭しと陳列されており、とても不思議な世界が広がっていました。店主から「あれば19世紀のガレの照明で、だいぶ安くなって450万円位ですかね」、「この青いお皿は魯山人で100万円位でいかがですか」、また、小さな壺を見せられ「これは紀元前の盗掘品です。」と言われ…。正に別世界であり、踏み入れてはいけない世界だなと、私は直感的に思いました。しかし、お誘いくださった社長は色々手に取り遠目で見て、これとあれと店主に指示してご購入されていました…。
古美術の世界、本当に難しい世界だと思いました。
私は100均の湯飲みと子供が正月に書いたものを飾るくらいにしておきます…。