これからの税理士に求められること
豆知識
2022.08.29
ある先輩税理士から聞いた話ですが、一昔前に税理士の仕事は正確な帳簿作成と税務申告であり、顧問先の経営にかかわるコンサルティングなどは税理士の仕事ではないと言われたそうです。
顧問先がコンサルティングしたことで経営が傾いた場合の責任を恐れての言い訳でないかとも思えますが…。
まあ、高度成長期の日本経済下では、社会全体が右肩上がりの時代であったため、第三者のコンサルティングなど必要もなく会社の業績も拡大していったのでしょう。
しかし、現在の低成長期の経済下で税理士に求められるものは、正確な帳簿作成や税務申告より、それ以上に事業の業績拡大・安定に導くコンサルティングではないかと思います。もっと言います、社長さんのお困りごとを解消するアドバイスが求められていると思います。
この1年間で私の顧問先は20件以上増えました。新たに顧問先になった社長さんから、税理士を変えた理由について聞きますと、必ず同じようなことを話します。「前の税理士さんは年に数回税務申告についての説明があるだけで、気軽に相談できない。」と。つまりコミュニケーションエラーが発生していたのです。
私は開業当初こそ税務に関する書籍を買い漁っておりましたが、現在は松下幸之助氏の「道をひらく」などの経営哲学書や経営コンサルタント書を愛読するようになりました。色々な経営コンサルタント書はありますが、私は、学者などが書いた客観的で論理的な内容の書籍より、実際に成功した経営者が書いた主観的で直感的な実務書を好んで読んでいます。アリババのジャックマー氏が書いた「アリババの経営哲学」はお気に入りです。ただし、学者であるジェームズ・C・コリンズ氏とジェリー・I・ポラス氏の「ビジョナリーカンパニー」は良書です。
現在、私は自らの事務所を経営のラボのように考えております。自らが経営で成功しなければ、人様に経営について語ることはできず、成功もせず経営について語ったのであればそれは虚言となります。
つまり自らが事務所経営で業績拡大と安定を実現させ、その経験に基づきお客様にアドバイスすることを心掛けております。
先週、夏休みをいただき岐阜県のとある山間地に行ってまいりました。その時に見た天の川です。電線が入り込んでますが、息子が撮ったベストショットです!