税理士の景気予報

税理士の景気予測 令和元年7月8日

7月1日に令和初めてとなる路線価が国税庁から発表されました。路線価は、国税庁が毎年6月末に公表する、その年の1月1日現在の相続税評価の基となる1㎡当たりの単価です。

現在は国税庁ホームページで全国の路線価図が自由に閲覧できますが、私が税務署に勤務したての頃は紙ベースの本でしかなく、公表日の前日にトラックで各税務署に持ち込まれ、大量の路線価本を慎重に事務室内のキャビネットに並べた思い出があります。

また、路線価が公表される2、3か月前に国税局の大会議室に各税務署から若手職員が集められ、路線価が間違いないか、矛盾したところはないかをチェックする校正作業を行った思い出もあります。

さて、令和元年分路線価はどんな傾向にあるかと言いますと、東京近郊の千葉県や神奈川県などの主要な都市の住宅地も微増ながら上昇しておりますが、JR駅から離れた住宅地については横ばい又は微減している傾向です。ここ4、5年の傾向が今年も続いたといったところでしょうか。

しかし、東京都内の人気のある商業地などは、例年よりも上昇率が高いと思われます。私もこの時期、クライアントから依頼されている相続税シュミレーションの路線価の洗替をするのですが、平成30年と比べ1㎡で10万円以上上昇しているところもあり、現在そのシュミレーションを組み直す作業を行っています。

私は国内景気を予測する際、よく地価と株価の関係を考えます。株価を地価の先行指数と考え、今後の不動産市況を予測するのです。現在で言えば、日経平均株価が長期間2万円を超えて高止まりした状況にあり、人気のある東京都内の地価の上昇率がかなり高まった状況です。この状況を聞いて、皆様はどう考えますか?

マネーの流れは、間違えなく日銀が金融緩和し、市場にお金がジャブジャブにあるといった状況ですね。行き場のないマネーが株式市場と不動産市場に流れているのです。

バブルは大なり小なり繰り返すのが世の常であります。

長年、不動産業界の浮き沈みを観察していると面白いことが見えてきます。不動産会社の店内や飲み屋などで、ちょっと派手目なストライプのスーツを着て髪をビッシっと決めた威勢のいいお兄ちゃんが多くなると、不動産業界に勢いを感じ(地価が上昇し売買が活発である状況)、逆にそのような方々が少なくなると業界に勢いがなくなる感じがします。昨年は結構いらっしゃったんですが、今年は若干少ないような気がします。

不動産業者は、景気が良かろうと悪かろうと、地価が高かろうと低かろうと売上を立て利益を得なければならず、常に仕入と販売を行っている傾向にあります。つまり、景気が悪いから不動産売買を休もうということがなかなかできないのです。地価が高い時に仕入れ、その後間もなく買い手が手控えることにより過剰に在庫を抱え、最悪の場合資金ショートし倒産することもあります。

これはあくまで私個人的な予測ですが、現在の株式市場は、株価が高止まりし株価下落要因を待っている状況にあり(消費増税か米中貿易戦争か、いずれにせよ海外投資家による手仕舞い売りが発端でしょう…)、不動産業界は、ここ数年高値で仕入れた在庫の処分で頭を抱え始めた状況にあると考えています。

今後、新聞紙上で株式市場の下落や不動産業者の民事再生や倒産の記事が出てくると、本格的な景気後退のサインでしょう。

今は高級外車など買わず、来たる投資機会のために、新聞に目を通しせっせとお金を貯めておいたほうがよさそうですね!!

みなさん、私の好きな近江商人の言葉「利は仕入れにあり」を頭に叩き込んで投資をしていきましょう!!

日本に残る唯一の寝台特急「サンライズ」です。右は特急「石鎚」です。電車の旅は楽しいですね!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です